
大橋しん
不調に対し治療以外の選択肢を持つ
僕のところには「医者に治らない、仕方ないと言われた」「随分通ったけど楽になるのはその時だけ」「ネットで治ると書かれて行ったけど何も変わらなかった」と、どこかでの治療が頓挫した後に来られる人が多くいます。
僕はお仕事を受ける前に、「治療ではありませんよ」という事を必ず伝え、それでもトライしてみたい人のみレッスンを開始します。
人の不調は医療が治す、医師がリハビリの処方をする、リハビリを受ける。この流れでどうにもならなかった人はどこへ行けばよいのでしょう?
世の中にはそこをつかまえてお金を巻き上げるビジネスが闊歩しているので、僕は誤解のないよう自分の仕事の立ち位置をハッキリと示さなければいけないな、と思っています。
僕のやっていることには、非科学的、エキセントリックな側面は皆無です。既存の医療でどうにもならない人たちに、安心して提示できる選択肢としてアレクサンダー・テクニークはありだと思っています。
が、再度示しておきますが、アレクサンダー・テクニークは医療行為ではありません。
治る、治らないで捉えようとすると、せっかく始めたとしても、とても苦しくなります。
僕のレッスンを半年続けた人が、以前を知る人にはビックリするくらい変化したとしても、短いスパンでは何も変わっていないように見えたり、何も変化が感じられなかったりします。
僕はレッスンをするにあたって、事前にこうも伝えています。
「変化は徐々に起こりますから、慌てて結果だけを求めないで下さい」
その方が、お金も時間も無駄にならないし、失望しなくて済むのです。
ある人の先日のレッスンでは、一般的に治らないと言われている本態性振戦がほぼ見られなくなり、書くときに震えて煩わしかったのがもう普通に書けるようになったとの事でした。
月に2回受けて、8ヶ月ほどの成果です。筋トレもなしで、体格までシッカリしてきました。とても喜んでもらえています。
その人は、医療の世界では「腰部脊柱管狭窄症」で「頚椎症」で「側弯」で「サルコペニア」で「歩行障害があり」「本態性振戦がある」と判断されていました。
一般的なリハビリでは、マッサージをしたり筋力トレーニングをさせられるのだと思いますが、それでそれらの症状はどうなるか、いくらかは良くなるところもあるのでしょう。
でも、結果をみると筋トレもマッサージもいりませんでした。いらないのに繰り返していたとしたら、それを知ったあなたはどう思いますか?
不調に対し医療を選ぶことが最適かは、現時点でもう揺らいでいるのではないかと思います。
医療行為でもどうにもならない問題というのは、実際には多く見られること。
不調に対し、医療でどうにかしようとしない選択肢が今後どう呼ばれることになるか分かりませんが(既存の代替”医療”でもない)、その信頼に値する選択肢、アレクサンダー・テクニークがそれに該当するべく僕は活動を続けています。