• 大橋しん

多国籍空間で気づく日本と日本人の根強いクセ、世界とは繋がったほうがよいと生徒に言っているのなら、自分から

アレクサンダー・テクニーク国際会議で発表してきました。


きました、と言ってもウェブ会議なので、家からのお送りでしたが…。


本来ノース・キャロライナの予定だったのですが、コロナでどこも移動できないので今年はウェブで開催されました。


僕は手の使い方について発表しました。


数十年のキャリアを持つベテランら相手に手の使い方を僕が提案するってどうよ、って感じですが、太極拳のアイデアを応用する方法はハッキリ示されたことがないはずです。


案の定、沢山の参加者に混じったベテランの中には関心を示す様子もあり、ひとまずは成功かな、と思いました。



僕は医学会がもう死ぬほど退屈で(学会参加と発表は勤め先の院長に促されていた)自分のプレゼンは「まず楽しいものを」と考えてやってきました。


おかげで札幌の整形学会ではどこかのエラい医者を憤慨させましたが、それも含めて僕は自分なりのスタンスを育ててきていて、今回も見ていて楽しめるものだったと自負します。



太極拳のアイデア、と言っても太極拳の世界で僕の言っていることからしておそらく異端で、医学会でもアレクサンダー会でも同様に、どこの世界にも染まりきれないのがかえってポジションを確立することになってきているのかな、と思います。


僕が今回発表した「呼吸と動きをマッチさせる」という内容は、動きの教育者の最も繊細な職業であるアレクサンダー・テクニーク教師にも新鮮に映ったかと思います。


願わくば、それで一緒に探求してくれる人が集まってくれればいいんですが…。



さて、国際会議全体、開催当日だけではなく、準備期間も含めて、やはりというか日本人の性質について目に付きました。


苦言にしたくないので、興味深く見るという形で紹介したいのですが、まず、日本人はあくまで当事者になろうとしません。枠の外で見ている。


枠の外にいると当事者ではないので安心するかもしれませんが、土俵に上がらないと分からないことはいっぱいあるのです。


枠の外にいるからこそ見えることもそれなりにあって、そこでの体験はいっぱしに語れるものもあります。だから冷静な意見は出てくるし、一見参加しているように見える。


ところが、土俵上の経験者は熱い感覚的体験を通し理屈を超えた学びがあり、それをいつまでも知ることがないのが「外野の人=日本人」なのです。



僕は国際会議に出るとき「誰か他の日本人もつられて出ないかな」と思っています。


日本という国にこだわっているわけではありませんが、個々の能力が高いのにアピールできない日本人を見ているのが何とも歯がゆい。


アメリカ主導の組織がウェルカム!カモン!ってやってくれているウチに、ポジションを確立しておくと、いざというとき助け合ったりできそうだと思うから、この機会を逃さないほうがよいと思っています。


考えてみてください。困ったときにわざわざ頼み込まなくっても、世界中の同業者がすでにあなたの見方なんですよ!これは心強いことです。



アレクサンダー・テクニーク教師は本当に様々な面で微妙なことを扱う職業です。誰かが本気で吹けば吹っ飛ぶくらい、背景がまだまだ頼りない。


背景とは、実績と信頼。


会議は、本来は外に開かれていくのが望ましいと思います。そしてそれが実績と信頼を生み出すものであると、よりよいかなと思います。


オープンスペースを用意してもらえたにも関わらず、最初から外野席に隠れてしまわないこと。これが日本人の課題だと思います。


席は前列の真ん中から埋めましょう!



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押さないこと。そして引かないこと

アレクサンダー・テクニークの教師になるトレーニングには幾つかの重要課題があります。 そのうちの一つに「リーディング・フォローイング」というのがあります。 指導するとき、リードすることとついて行くことを同時にやる。 また、僕の師匠ブルース・ファートマンは理想の教育者のスタンスを、 「後ろから、囁き声で勇気づける」ように、 と、著書で言い表しています。 生徒の前から引っ張って先導するでもなし、後ろから