
大橋しん
海外モラトリアムの可能性を探る
更新日:2020年8月25日
一般的に海外モラトリアムと言うか分かりませんが、その手の発信で今有名なのがmanablogのマナブさんで、要は海外移住しそちらのインフラを利用しながら引きこもる(やりたいようにやる)という事です。
しかし僕はマナブさんのようにPCで仕事ができるわけでもありません。
僕の狙いは格安生活で、できるだけ高水準な教育(チェロの)を受け続け、誰にもジャマされずに練習する、というものでした。
日本にいると生きているだけでお金がかかるし、そのお金を作るために自分の時間を使わないといけない。
それは日本での「あたりまえ」を一回抜け出さないと気づかないことでした。
20年前はネットの情報交換も今ほど盛んではなく、僕はその可能性を探しに自分の足を使わなければなりませんでした。
そこでノリコさんに日本人留学生のコーヘイさんを紹介してもらい、彼の情報を頼りにドイツに在住するための準備にかかりました。
解決しないといけないのはビザと健康保険、あとそれなりの蓄え。
蓄えはあるものだけなので置いておいて、ビザと健康保険を得るのに最も簡単なのは学生になる、ということでした。
学生になる?
音大生になるのは数年単位の準備が必要だし、目的以上のエネルギーを費やすのは意味がないので却下。
ドイツ語学校。
大体のドイツの大学は留学生を積極的に受け入れているのですが、入学前にドイツ語がある程度できるのか、それを証明する試験をパスする必要があります。
リスト音楽大学に合格したコーヘイさんは、ドイツ語の試験で引っかかったため、別の町の寄宿型のドイツ語学校にまず入学し、試験が通るまで一時期そちらのほうにいた、とのことでした。
それだな。ドイツ語学校。
それも大学の関連機関は格安。なぜなら、ドイツの大学はすべて国立で、国の教育費は無料、大学の授業料は無料(!)なのです。
それを目指す留学生もお金はさほど持っていないのが前提なので、大学準備用のドイツ語学校も格安になるのです。
そして学生になれば格安の学生寮と健康保険、学生ビザが下ります。
いい国だ!
来るまで全然興味なかったのに!
というわけで、ドイツ語学校を探すことになったのです。