記事・資料

太極拳と科学

目次

​・流氷の如く(動画

・腰で餅を返す(動画

​・氾濫しない腕を持て(動画

・ゼロポイントで緩め(動画

・重心に乗せる目線(動画

・肘は腰(動画

・足の裏の重心と8の字(テキスト動画

​・膝を痛めないために(動画

​・指立てば背骨立つ(動画

​・強張りをスキャンする(テキスト)​

・太極拳の情報は沢山あるけど(テキスト

 

強張りをスキャンする

いつも太極拳クラスで、全身のこわばりをスキャンしています。

 

ヨガマットの上に仰向けになり、両膝を立てて両手はお腹の上におきます。

 

チェックリストは以下のよう。

 

・頭皮は張ったり捻じれていないか

 

・額や眉はつり上がっていないか

 

・眉間を寄せていないか

 

・目玉はギュッとしていないか

 

・顔の筋肉は張っていないか

 

・口の中はおもちのようにやわらかいか

 

・ベロはどこかに押し付けられていないか

 

・アゴを頭蓋骨に引き寄せていないか

 

・のどを締め付けていないか

 

・首周りはふわっと筋肉に包まれているか

 

・胸は呼吸で上下しているか

 

・腕を持ち上げていないか

 

・アバラはフイゴのように開いたり閉じたりしているか

 

・内臓は水分を含んでみずみずしいか

 

・骨盤の広いスペースを思い出せるか

 

・ももを固めなくての膝を立てられているか

 

・ふくらはぎをギュッとしていないか

 

・足がつま先まで感じられるか

 

 

文字にするといっぱいありすぎるように思いますが、上から下までスキャンしていくように、ビジュアル的に取り組むと一瞬で終わります。

 

お家でもゴロンと寝転んだときに、ウィーン…てスキャンして、自分のなかのこわばりを眺めてみる、それを繰り返すとこわばりをすぐに見つけられるようになります。

 

こんな経験でも蓄積して、いずれ身体の気付きをうながしてくれます。

 

頑張る必要ゼロ、思い出すだけ。リターンは限りなし。

 

試してみてください。

 

太極拳の情報は沢山あるけど​

太極拳偉い人がいっぱい、すごい人がいっぱいの世界で僕がわざわざ発信するのはなぜか?

 

僕は太極拳の世界で偉くありません。すごくありません。でも情報発信しています。

 

なぜか。

 

自分にしかできないものを見つけたからです。

 

 

僕の最初の太極拳の先生は、アレクサンダー・テクニーク界の世界的カリスマで、アメリカでは元モダンダンサー、学生時代は器械体操でオリンピック候補までいった身体技術の究極みたいな人です。

 

その次の先生は日本武術競技の代表団を創設するきっかけとなった武術の世界大会で連覇するような人です。

 

ふたりとも天の上の存在のごとく技術があり、専門的な理解があります。

 

 

僕は最初の先生の大事にしていることを、表面上ではなく内面的なものを受け継ぎました。30年間で私のベスト・スチューデントの一人だ、と言ってくれているので、おそらくは。

 

そして今習っている先生の大事にしていることを受け継ぐだけの指導をもらっているようです。他の人への指導とは内容が違うのです。

 

 

この二人の先生の視点と、技術と経験、理念または価値観は、かなり違います。

 

そして僕はこのワールドクラスの二人の違いを知っている、ただ一人の人間です。

 

この二人の共通点と相違点を把握し、それを医療に活かしてフィードバックを得ているのはこの世で僕一人だけ。

 

二人の先生であっても僕と同じことはできません。

 

 

この事に気付くまで、僕は自分が先生の言っていることのレベルを下げて、自分の生徒に言っているに過ぎない、ちっぽけな存在だと思っていました。

 

ずっと太極拳教室を持っている事が恥ずかしかったのです。

 

今はそうではありません。自分の先生たちを誇らしく思い、それを自慢できるのです。

 

自分の事ではなく、先生たちの事を。

 

そして、自分の生徒さん達。

 

僕についてきてくれるなんて!

 

ありがとうしかありません。

 

本当にありがとう。

 

これからもよろしくおねがいします。

僕の活動の一翼となった太極拳を始めた事について。

 

ドイツ帰国後、アレクサンダー・アライアンス京都に入学しました。

 

トレーニングには既に太極拳が導入されていました。

 

理由は、アレクサンダー教師はある程度からだの使い方をスキルとして持っておくため、でした。

 

最初、なんだかダサいものやらなきゃいけなくなったけどしょうがないか、と全然乗り気ではありませんでした。

 

2003年の年明け、6人ほどのクラスで恒例の太極拳を練習していると、外国人がニコニコしてそれを眺めていました。

 

彼はブルース・ファートマン、アレクサンダー・アライアンスの統括ディレクターでした。

 

当時彼は日本とドイツとアメリカで学校を巡り指導してまわっていました。

 

僕らがひと通り終わると、太極拳の動きの機序を説明してくれました。

 

その内容に曇りがないこと、その通りにこちらが見えることにびっくりしました。

 

今まで楽器の先生に動きの説明を聞いてきたけど、ここまでクリアーに伝わってくる事はありませんでした。彼の指導の本物さが伝わってきて、太極拳を見る目が変わりました。

 

その日から一日最低2時間は太極拳の練習をするようになり、原理に従って動くと最も効率がよく、見た目も自然に見える、その明快さが楽しくてしょうがなくなりました。

 

ブルース先生は10年太極拳で師弟関係にありましたが、その10年目に今習っている荒井清吾先生、僕と同い年で世界大会2連覇、中国全国大会優勝の実績を持つ彼に従いています。

 

今も荒井先生に太極拳、中国武術の棒術、推手、剣術を習い続けています。

 

 

足の裏の重心の話

少林寺で地面に竹をいっぱい刺して、その上で修行するというのがあります。

 

また、大きな丸い石の上で立っているだけ、という訓練もあります。

 

これらは足の裏の感覚に特化したもので、丸いものの上に立つのは特に拇指球を地面に押し付けるのに役立っているのだと思います。

 

それで僕の太極拳の荒井先生は、僕に普段からメディシンボールに乗って歯磨きするように言われました。

 

僕がそれをやっていると子供もするようになりました。

 

 

足の裏を開拓すると、ネコのように足音がしなくなります。

 

拇指球が地面に浮いたらリカバーする、というのは両内股に均等な張りのアーチを形成して、ブリッジ状の土台をつくり太極拳の発にかかせません。

 

発勁のとき、地面と下半身がくっついていないとどこかで力が逃げたり、それをカバーするための筋緊張が入り力みの原因になります。

 

太極拳はやはり足からつくっていくものなのだということです。

 

手だけがひらひらしてみえたら、柔らかいのではなくひらひらの手前が固い、ということ。

 

その原因は足元にあります。

 

これは介護などでも利用できる考え方で、理学療法士や介護士にも太極拳の技術が普及したらいいのにな、と思っています。